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書を超えた墨アート 女性書道家 柏木白光さん イラクに派遣されている陸上自衛隊サマワ宿営地の看板を揮毫したことで知られ、墨を使ったアートにも取り組んでいる女性書道家、柏木白光さん(練馬区)が、国内や世界の各地を訪ね、その場所でしたためた書と詩のアート作品約100点を集めた個展が、31日から中央区の銀座・松坂屋で開かれる。 白光さんは、大分県の書道家の家に生まれ、3歳の時から、1日6時間は書道の練習や読書、という環境で育てられた。20歳の時、父親が亡くなって4代目を継ぎ、当初は書道教室で指導してきたが、書家として腕を上げ、1989年に権威ある書道展の審査員就任と同時に、上京。92年には成田空港のロビーに高さ7メートルの「般若心経」を納めるなど、活躍の場を広げた。 その後、サンスクリット文字やモンゴル文字の研究などで、ネパール、モンゴルなどへ留学。そのころから、高校時代から心に描いていたという書を超えたアートの世界に挑みはじめた。 その基本は、現地を何度も歩き、その土地の歴史や物語を学び、景色や空気などを体で感じてから、紙に書く文字と詩を作りだすというスタイル。探訪の後、100本以上の筆を手に、改めて現地に行き、その場で一気に1枚だけ書き上げる。「いつかここで書きたい」などと直感的にイメージがわくのだという。 今年1月には新潟・佐渡のブナ林で、氷点下4度の寒天下、墨が凍る筆を口に含んで柔らかくしながら作品を書いたが、「気持が入り込んでいて、気づくと作品が書き上がっている」とも。魂の響きや躍動感があふれる作風から、伊勢神社、靖国神社をはじめとする寺社や、防衛庁・自衛隊などから依頼を受け、多数の作品が納められている。 今回の個展は、「宙響 山海空の詩」と題し、10年来の作品約300点の中から104点を展示。「和」をテーマに、世界遺産にも指定されたイスラエル・サマダ砦で書いた横5メートル、縦2メートルの大作もある。 白光さんは、「墨アートは、自分でも説明が難しい新しい分野だが、ぜひ一度見て、自由に感じ取ってほしい」と話している。銀座・松坂屋別館4階美術画廊で6月6日まで。入場無料。
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